2025-05

書評

22.『ホテルローヤル』 桜木紫乃著 集英社 2013年8月14日第6刷

第149回直木賞受賞作です。芥川賞または直木賞受賞作だからといって、すぐに作品を手に取って読むという習慣が私にはありません。むしろしばらく時間が経って、ある種の熱が冷めてから読むことにしています。なぜなら何らかの賞を受けた作品だとの先入観か...
書評

21.『ルリユールおじさん』 いせひでこ著 理論社 2007年3月第4刷発行

今まで秘密にしていましたが、実は、私は大の絵本好きです。 絵本と言えば文章と絵とが併存する書物です。作者の意図や作品そのものによって異なることですが、それは決して子どものためだけに書かれたものではないと私は思っています。何かの拍子に絵本を読...
書評

20.『放課後の音符(キーノート)』「Keynote」 山田詠美著 新潮社 1989年10月10日発行

先日、仕事を通じて知り合った方と三年ぶりに再会しました。まるで地球を周回する彗星のように、概ね三年を周期とした再会を繰り返すこと四回。彼女とはかれこれ十年を超えるお付き合いです。勝手ながら、もう友人と呼ばせていただいても差し支えないと思って...
書評

19.『ノックの音が』 星新一著 新潮文庫 平成26年6月10日30刷

同じ目的を果たすために、取ることができる方法にはいくつかあります。 例えば相手に文書を送るためには、手紙やメールという方法が考えられます。私は仕事上、毎日のように誰かとメールの遣り取りをしています。パソコンでメールを打つ際にはキーボードを使...