基本情報
はじめまして。ブログ「小説のたまご」の運営者の夏空(なつぞら)と申します。
趣味で小説を書いています。
よろしくお願いします。
運営目的
ブログ「小説のたまご」の主題は、オリジナル小説の連載です。
小説を書き始めたのは16歳、高校生の頃でした。学習に部活動にと、それなりに忙しいなか、400字詰め原稿用紙に換算して600枚程度の小説を書き上げました。初めて完成させた小説は、納戸に仕舞ったままその存在を忘れていましたが、小説そのものはずっと書き続けていました。引っ越しの際に荷物を整理していると、段ボール箱の中から懐かしい原稿を発見しました。読み返してみるとそれなりに一貫した物語が綴られていると同時に、意外にもきちんと完結していることに驚かされました。
思いがけず発見した物語は、明らかに文章が拙いものでした。しかし、情けないことにそれなりの年齢になってから書いていたものと遜色がないように思えたのです。これは一旦この物語を本の形に仕立て上げない限り前に進むことができなくなると直感し、手を加えたうえで自費出版することにしました。また、今この作品を本にしなければ、生涯後悔することになるだろうとも思いました。この経験から、物語を書くことの面白さと、人に読んでもらうことの喜びを実感することができました。
小説を書くことを趣味にしているのは、自分の中から言葉が、物語が溢れ出してくるからです。ごく単純なことですが、溢れ出す言葉を書き留めることは、空腹だから何かを口にするのと同義なほど、私にとっては自然なことなのです。毎日少しずつでも机に向かって物語を書き続けているのは、そうしないではいられないからです。
しかし、発表する機会にはなかなか恵まれません。もちろん文学賞に応募もするのですが、かなりの倍率を前提とする狭き門をくぐることができません。少しでも誰かの目に留まるようにするためにはどうすればいいのだろうかと自分なりに考えた結果、作品を発表する場としてブログを開設することにしました。それが当ブログ、「小説のたまご」です。
経歴
大学院修了後の2年間、教壇に立ちました。しかし、私自身の人間性の薄さに危機感を覚え、一旦退職することを決意しました。
時代はバブル経済崩壊後の、いわゆる「就職超氷河期」です。周囲の誰もが転職に反対しましたが、私のなかでは新しい仕事に挑戦することに対する高揚の方が勝っていたように思います。
それ以前とはまったく異なる経験を積むための退職でしたから、再就職先には業種よりも自分の力を試すことを優先し、あえて離職率の高い企業・部署を選択しました。多くの同僚たちが辞めていくなか、どこまで頑張ることができるのかという視点を重視することにしました。
その企業で、一般家庭への営業に携わりました。電話で一応のアポイントメントを取ってから訪問するのですが、初めのうちは商品説明をさせてもらえることすら稀でした。
たくさんの失敗をしました。不器用なためにお客さんの感情を逆撫でし、叱られたことも多々ありました。それでも我慢強く仕事を続けているうちに、世間話を楽しむ要領でお客さんのもとを訪ねる感覚を大切にしようと思うようになりました。そのことが功を奏したのか、話を聞いてくれる家庭が少しずつ増え、最後まで商品を紹介することができさえすれば、それなりの割合で商品を購入してもらえるようになりました。
商品がひとつ売れると、次の契約につながりやすくなるものです。次第に販売実績が伸び始めました。そして3か月後には、一人で生活していくことができる程度の月給を安定して手に入れることができるようになりました。その状態を半年ほど続け、仕事がそれなりに楽しいと思えるようになったことで、当初の目的を果たすことができたと判断しました。
転職してから8か月後の12月に辞表を提出し、教師を目指して採用試験の準備に取りかかりました。そして翌年の3月に、再び教職に就くことが決まりました。
その後つくづく実感したのは、1年にも満たない短い期間だったとはいえ、営業の仕事が自分を成長させたという事実です。あくまでも私個人の経験ですが、相手を上から見るのではなく、謙虚に対応する習慣が身についたように思います。話をよく聞くことによって相手への理解を深め、そのうえで接し方を考える余裕が生まれました。
教員として気をつけているのは、自らの経験を踏まえた言葉で、自分の考えを真っ直ぐ生徒に伝えることです。現在でもこの感覚を忘れないように努めています。
目標
これまでたくさんの本を読んできたことで、私のなかには言葉や物語のアイディアが蓄積されています。それらを結実させた作品を「小説のたまご」を介してたくさんの方々に読んでいただければ幸いです。