小説 月見草12 柏木も望月に倣い、小肌を口に運んだ。芳醇な脂の旨みが瞬時に口を満たす。 唇を湿らせるようにほんの少し酒を口に含むと、小肌の脂が今度は酒の旨みと絡み合った。この瞬間の多幸を味わいつつ、柏木は望月との会話に戻った。「職場を離れると打ち明けた時、... 2024.09.22 小説