『明日の私』第1章「夏の失敗」(1)

『明日の私』

『明日の私』第1章「夏の失敗」(1)

いつも山があった。 晴れていればその姿が一日に何度も視界に飛びこんでくる。激しい雨に空が煙っていても、その形をあるべきはずの場所にいつでも思い描くことができる。見えていてもいなくても、山はいつでもそこにあった。 頂から深く切れこんだいくつも...