小説 『明日の私』第1章「夏の失敗」(3) 普段の目覚めと何も変わらない、ありふれた覚醒だった。 時間の感覚がなかった。部屋の明るさから夜ではないことは確かだが、朝なのか夕方なのか、判断がつかなかった。 すべてが白かった。壁も天井も。 頭のなかが不思議とすっきりしていて軽い。事故にあ... 2024.11.26 小説