小説 『明日の私』第1章「夏の失敗」(4) しかし、利き腕の右はそうはいかなかった。左腕を先に確認したのは、右腕の怪我の方が重いと知っていたからだ。 肩から指先にいたるまでがっちりとギブスでおおわれていることは知っている。だからと言ってギブスに隠された部分が動かない理由にはならない。... 2024.11.27 小説