小説 『明日の私』第1章「夏の失敗」(5) 病室のドアをノックする音がした。私の返事を待たずにドアが開かれた。そこには白衣の看護師と、美智子がいた。「あら、起きてたのね。一昨日おとといはたいへんだったのよ。覚えてるかしら」 看護師が私の顔を覗きこんだ。二日前から私のことを知っている彼... 2024.11.28 小説