小説 『明日の私』第2章「赤い川」(6) 先立って体育館を出た佐藤が私に向き直った。背中に負った夕日の赤い光に飲みこまれて、佐藤の顔は黒い影に塗りつぶされていた。「大けがをしたんだ。選手を続けられないのは仕方がない。でも、美夏さえよければマネージャーになってもらえないだろうか。バス... 2024.12.04 小説