小説 『明日の私』第6章「馬鹿」(2) 一時ちょっと前に学校についた。自転車を降りて昇降口に向かった。下足箱の前にしゃがみこんで靴を履き替えている影が見えた。保奈美だった。「保奈美」「あっ、美夏。ちょうどよかったね」 保奈美は垂らせば肩甲骨の下までとどく長い髪を高い位置で束ねてい... 2024.12.19 小説