小説 『明日の私』第6章「馬鹿」(3) 夏休みだ。職員室には柏木のほかに数人の教師がいるだけだった。 四人が職員室に入ってきたことに気がついた柏木は、右手首を上下にぱたぱたと動かした。どこか人を食ったような手招きに誘われるまま、私たち四人は彼のもとに歩いた。柏木はつと立ち上がり、... 2024.12.20 小説