小説 『明日の私』第3章「しょっぱい味噌汁」(2) 家に着くと、まずは買ってきた食材を冷蔵庫や戸棚に仕舞った。その間、小鉢は呆けた顔つきをして流し台の上にのっていた。ふと手に取って眺めた。この器を何に使おうか。夕食の準備をしながらも、あれこれと思いをめぐらせた。 自分を励ますために買ったもの... 2024.12.06 小説