小説 百日紅17 「そうか、あのときか」「それ、覚えてる」 兄と姉が口々に記憶のなかの光景について話し始めた。 夕日のなかに舞う雪。優斗の記憶があの場面に繋がっていく。 風呂から上がり、綺麗になった体に温かな血が通っているはずなのに、震えが止まらなかった。そ... 2024.09.04 小説