小説 月見草1 神無月だというのに、この島には光の神がいる。 日差しも風も静かに歌っている。さらさらと打ち寄せる波は、その下に白い波を絶え間なく遊ばせている。砂の粒子に反射し、光が躍っている。沖に向かうにしたがって濃さを増す青は、彼方で海と空との境界を忘れ... 2024.09.11 小説