小説 月見草11 「夢、です」 柏木の胸に、さらりと乾いた風が吹いた。「夢、ですか?」 望月の口をついて出た、何か甘酸っぱいその言葉の響きが、柏木には不思議なもののように思えてならなかった。「そのときの、望月先生の夢って、何だったんですか?」「教職に、戻るこ... 2024.09.21 小説